もつ鍋が好まれている地域
- 2013年03月18日
- もつ鍋の文化
福岡県福岡市から始まったモツ鍋ですが、現在では全国的に愛されている鍋の一つです。
その他にも扱う肉や材料、道具などを変えた色々な種類の鍋が全国にはあります。
これはモツ鍋が一般大衆に受け入れられてその土地の特徴を加えて、独自の文化に発展し郷土料理と姿を変えたものもある事から全国的にモツ鍋が人気鍋料理の一つとなった理由に挙げられるでしょう。
下町料理として一般家庭の食卓に並べられる東京の『モツ煮料理』。
北海道の馬を素材に使った『なんこ鍋』。
中部地方の八丁味噌で煮込んだ「土手煮」。
山梨県ではB1グランプリで有名な『甲府鳥もつ煮』等が挙げられます。
また、沖縄にも伝統的な琉球料理として慶事や正月の時に出される『中身汁』等というモツ煮料理が存在します。
全国的に見れば鍋料理としてよりも煮込み料理の方がその土地の文化として根付いている事が窺えます。
福岡と北海道でのモツ鍋誕生の理由をみると、モツ鍋料理とはその時代背景と歴史を鑑みると炭鉱夫達の生活の知恵の産物とも言えますね。
また、モツ鍋料理は日本だけのものではなく、アフリカ系アメリカ人のソウルフード『チタリングス』、フランス・ノルマンディー地方の郷土料理『カン風トリップ』等と言った、日本国外でもやはり大衆料理、郷土料理として世界中に伝統食としてモツを扱った煮込み、鍋料理が存在しています。
国は違えど、食べ物としてのモツが愛されている理由は、やはり安価で栄養が豊富というのが第一として挙げられています。
また、エスキモー等過酷な環境で生活する民族には高たんぱくで栄養価の高い食べ物として生き抜く為の食材とされています。