もつ鍋百科

モツ(ホルモン系)の部位の種類

ホルモンとモツは同じものとして扱われていますが、そもそもは別々の意味を指して呼ばれている言葉です。

関東と関西で呼び名が違うという説明をされる事もありますが(ホルモン=放るもん 関西での呼び名 モツ=関東での呼び名)、もともとの意味では、ホルモンとは牛や豚の腸を指し、モツとは臓物という意味で腸以外の心臓や肺などと言った部位を指します。

ただし一般的なモツ鍋と呼ばれるものにはこの分類は曖昧となっており、正確にはホルモンである腸が主な具材を占める場合がほとんどです。

 

そしてそれぞれの部位には各名称や地方によって呼び方が違うものも存在しています。

食べ物としてのホルモンで有名なのは小腸、関西で言うところの『テッチャン』、腸の部位である『ホルモン(コテッチャン)』、モツでは第1胃袋の『ミノ』、心臓の『ハツ(関西ではココロ)』、第2胃袋の『ハチノス』、第3胃袋の『センマイ』、第4胃袋の『ギアラ(赤センマイ)』、横隔膜の『ハラミ』、肝臓の『レバー』と言った部位が焼肉ではお馴染みとして皆さんにも知られている部位と言ったところでしょうか?

これらの部位は「日本畜産物副産物協会」では『畜産副産物』として取り扱われ、舌の部位である『タン』やアキレス腱である『スジ』と言った臓物ではない部位も同じく畜産副産物として同じくカテゴライズされています。

 

以上の事からモツとホルモンは現在では同一視される事が多いのですが、種類も多く地域によっては呼び名も部位ごとのカテゴリも様々なので呼び方が簡略されて行ったのではないかと考えさせられます。

これも各地で多くの人に愛され食されるが故の顛末なのかもしれません。