もつ鍋百科

モツ鍋の起源

福岡発祥と言われるモツ鍋ですが、起源は終戦後間もない頃に、炭鉱夫として働いていた朝鮮半島の人々がホルモンをニラと一緒にアルミ鍋で炊いて醤油味で味付けして食べていた事がルーツと言われています。

1960年代には唐辛子をごま油で炒めてからモツを入れ、味付け用調味料とネギを一緒に入れてすき焼き風に食べられる様になりました。

元々は炭鉱で働く朝鮮の人達が作り始めたものが『ホルモン鍋』と呼ばれるものです。

もつ鍋引き

なぜ材料にモツ・ホルモンを利用したかと言うと、ホルモンと言う言葉は関西弁で「放るもん」、捨てるものと言う言葉から来ていました。

その由来通り、動物の内臓は本来食材には使えない必要のない部位として扱われていた背景があり、食材とは考えられていませんでした。

諸説は色々とありますが、戦後の食糧難で食べるものが何もなかった頃の時代背景を考えるとこうして食べ物としての利用を考え出されたのも頷けますね。

 

今でこそ希少品として高級食材として扱われているマグロの『トロ』の部分もかつてはこのように食材として見なされておらず、廃棄される食材でした。

このようにモツ鍋は今でこそメジャーな鍋料理として様々な食材を利用する事もある全国でも一般的な鍋として知られていますが、かつては食べ物として扱われなかった部位を当時の時代背景や貧しい人達の生活の糧として生み出された創作料理だったのです。

刺身やナマモノを扱った料理を主食にしているアジア圏の人達だからこそ生まれたとも言えます。